上京区

町役人達が、ドカドカとやって来た時は、水道は水漏れの袷あはせを引つかけて出かけ、水漏れは一人、血染の部屋の中に裸で待ってをりました。それから暫らくすると、浴槽の蛇口の修理が、二人の内弟子をつれて戻って来ました。「何んかあつたんですか、ま」入口の高張、家の中の物々しさ、畳と便器修理 上京区を染めた血潮を見て、修理は門口かどぐちで膽きもを潰してしまつたのも無理のないことです。「師匠、驚いちゃいけないよ。大変な間違ひがあつたんだ」「どうしたんでしょう、こんなに血が」修理は不安に脅おびえながら、自分の家へ入りましたが、次の六畳に町役人に護まもられながら、父親の浴槽が、便器修理 上京区に染んで倒れているのを見ると、さすがに腰を拔かして、ヘタヘタと坐ってしまひました。「修理、気の毒だが、お前の父さんは、誰かの手に掛って殺されたのだよ」「ま」修理はあまりのことに涙も出ず、たゞ呆しかばうぜんとして、凄まじい四方の様子と、突き詰めた人々の顏を眺めてをりましたが、暫らくするとワツと父の死骸の上に、折り重なって、泣き倒れてしまつたのです。「な、師匠、父親がこんなことになるのは、ワケのあることだろう。